【Nikon フィルムデジタイズアダプター ES-2】を使ったネガフィルムのデジタル化
自前で高画質にフィルムデジタイズ出来る専用アクセサリー
数年前、気まぐれに35mmフィルムを購入してから冷蔵庫にず~っと保管してるのを見て、いよいよ消費しないとヤバいかなと思い始めたらフィルム撮影意欲が湧いてきました。
撮影に必要なフィルムカメラとレンズは既にある。正直言ってプリントには関心がなく、フィルムスキャンと言うものには前々から興味があった。
そこで【Nikon フィルムデジタイズアダプター ES-2】を新たに導入しネガフィルムのデジタイズ(デジタルデータ化)をやってみました。
【ニコン フィルムデジタイズアダプター ES-2製品ページ】
やっぱり躊躇してしまうのがES-2の価格。まぁ~正直言ってお高いですね。自分でも道楽だなと思ってます笑
コレに決める前は同価格帯のフラットベッドスキャナー「EPSON GT-F740」と迷ったがデカくて場所を取りそうなのと、ES-2の方がリセールバリューも良いのが選定理由。
実はフィルムデジタイズ自体は過去にES-1で少し行ってました。しかしES-1はスライド専用なので連続コマのネガを通すには少々小細工が必要。それでもなかなか満足の行く結果にならず直ぐに飽きてしまった。
使い勝手が向上したES-2だと作業スピードが全然違うので、少量のネガなら作業感もなく楽しい。
とは言え巷の評判通り、手放しで絶賛出来る程の製品クオリティではないのは事実。例えば、
・高級感がない。価格の割にはプラ部品が多い。
・フィルムホルダーに微妙な遊びがあり、常に微調整が必要。
まぁしかしアマチュアが手軽かつ高画質にデジタイズ出来る製品ではこれ以上のものはないでしょうから仕方ない。
以下では私が行った使用方法を紹介しますが、
ES-2の使い方はニコン公式HPやフォトヨドバシさんの記事が最強だと思うので、そちらの方が確実に有益でしょう。
【Nikon Digitutor:D850/フィルムデジタイズ1 ネガ基本編】
【PHOTO YODOBASHI:Nikon フィルムデジタイズアダプター ES-2(ネガフィルム編)】
デジタイズ後のフィルム作例に進むならこちら
こんな感じで使ってます
Nikon推奨のカメラとマクロレンズは持っていないので、私はこんな組み合わせで使ってます。
ボディ:α7III
レンズ:CONTAX Makro-Planar 60mm F2.8
ステップダウンリング67-52
中華製 M4/3延長リング No.3
防湿庫に鎮座していたデカいマクロプラナーが活用できました。コンタックスで撮影したネガをコンタックスレンズでデジタル化するのはちょっとしたロマン。
ネガを照らす光源は普段 物撮りに使っている撮影ボックス内のLEDライト。ボックス内の作業は多少のホコリ避け対策にもなる。
あとは三脚とリコモン、ブロアー、フィルムセット時の作業手袋は必須。
★追記
デジタイズ用マクロレンズはMakro-Planar60mmで決定のつもりでしたが、重箱の隅をつつく様なレベルではあるものの、周辺画質や歪曲などが少々気になるようになってきた。
なので現在は「Canon 100mm F2.8L マクロ IS USM」でデジタイズ撮影を行っている。
100mmにもなるとコレくらいの延長リングが必要になりました笑
画質は文句なく完璧でLightroomで適切なレンズ補正も得られる。
そして何よりAFが便利過ぎて…MFだと一コマごとにピント拡大してましたのでかなり時短になります。
フィルムのピント面はフィルムのわずかな反りやフィルムホルダーのガタで微妙に変わりますので(特に両端)、一コマ目にピントを合わせれば残りはOKとはなりませんので注意。
またES-2の収納には100均で売ってる横長のツールBOXが丁度良いサイズで便利です。
撮影設定やRAW現像のプロセスなどはこちらへまとめました。
【Nikon ES-2】自己流フィルムデジタイズの現像プロセス
またネガ反転画像をもっと手軽に確認するならスマホアプリもあるのね。
【デジカメWatch:フォトアプリガイド NEGAVIEW PRO】
フィルムデジタイズ作例
ボディ
:CONTAX 167MT
レンズ
:Planar T*50mm F1.4 MMJ
:Distagon T*18mm F4 MMJ
フィルム
:FUJICOLOR 100
今回使用した2本のレンズ18mmと50mmは、街中スナップだと撮り方にメリハリがついて使い心地が良い組み合わせ。
ミラーレスで使い慣れたPlanar50mmは本来のヤシコンボディでも同様に扱いやすい。
ファインダーはF1.4で明るく倍率0.82の視界の広さ。これぞMF一眼レフだと強く実感出来る。
対してDistagon18mmはミラーレス使用時以上にピントの山が掴みづらい。
遠景はともかく近接時はホントにピントが分からない笑
167MTの撮影モードは、絞り優先とMM(プログラムモード)を切り替えながら撮影しました。この時代のプログラムモードはまだまだ未成熟なのか「んん?何で?」って思う設定になることも。
まぁそれで撮っても失敗にはならないとは思いますけどね。
CONTAX 167MTはヤシコンボディでも人気は今一つですね。ダントツ人気のAriaに最も性能が近いボディながら、かなり安価なので手堅い中級機だと思いますよ。
とは言え、今フィルム一眼レフ使いたい人には、巻き上げレバー付や機械式シャッターが好まれるので、壊れたらお終いの電子シャッターカメラは全体的に安いですね(当時30万したRTSIIIが今1/10程度で買えちまうんだゼ…)
Distagon18mmの歪曲の少なさは素晴らしい。
フィルムが写す赤の色味はデジタル=CMOSセンサーでは容易に出せないと思います。
ベッタリ塗ったような感じでもクドさはなくて好きですね。
まとめ
この日はフィルム2本目も使うかもと用意してましたが、とりあえず167MTの動作が正常なのかを確かめたかったので早めに切り上げ。
あとミラーレスのEVFに慣れた自分がOVFで正確にMFが出来ているのかも心配だったので笑
デジタイズした写真では明らかに変な写りはなかったので、結果として現状は問題なく作動しているようだ。
それにしても…この時点で実感してますがフィルムは不便を楽しめる心持ちがないと続きませんね。ランニングコストも掛かるし。ハマったら怖い。とりあえず、残ってるフィルムは早めに使いたい。
以上Nikon ES-2を使ったフィルムデジタイズレビューでした。
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