【Rollei 35QZ W】の実写レビューその3
久々にローライ高級ズームコンパクトを連れ出した
使用フィルム:Kodak ULTRAMAX 400
Nikon ES-2でデジタイズ後、Lightroom+Negative Lab Proで書き出し
数年前に超高級コンパクトカメラ『Rollei 35QZ W (外観レビュー) 』を入手してから実際にフィルム撮影したのはほんの数本程度。
このまま防湿庫で寝かせておくのも勿体なく感じたので、動作確認も兼ねて久しぶりに外へ持ち出してみました。
使用したフィルムは「Kodak ULTRAMAX 400」の冷凍保管ストック分です。
よくブルーの発色が特徴的と言われるネガですが、今回のロールは全体的に高彩度の仕上がりとなっていましたね。特に順光のカットはかなりコッテリしてます。
またフジのISO400フィルムなんかと比べるとフィルムグレイン(粒状性)が結構目立ちますね。
もちろん悪い意味ではなく立派な個性。これを否定してはフィルム撮影の意義も失うのでアナログ体験として楽しむべきでしょう。
搭載レンズ「S-Vario Apogon 28-60mm F2.8-5.6 HFT」の描写性能に心配は全くありません。
ワイド側で多少の周辺光量落ちがあるかな?と言うくらいで、どのズーム域でも高コントラスト&シャープの安定した写りです。歪曲も特に目立ちませんね。
以前は感じたQZ35Wの微妙な所も変わるかなと期待してましたが、相変わらずの感触でしたね。
AFはここで迷う?と思うようなシーンでもたつくこともありますし、
マルチ測光とは思えないスポット測光並の敏感な露出計など。露出はシャッター半押しでAEロックが掛かるので一応は何とかなります。
ファインダーは普通のズームコンパクトと大差ない倍率でズーム域によっては歪曲やフチに滲みが出ることもあります。ハッキリ言ってファインダー越しに被写体を捉える楽しさはありません。
撮影時のシャッター速度とF値を本体内に記録出来る「データメモリー機能」は高級機らしい特別感のある機能ですね。
まあズームレンズなのに焦点距離が記録されない詰めの甘さは残りますけどね。
半端な残り枚数は帰りがけの大阪ミナミで消化。
ISO400なので夜間撮影も何とか大丈夫そうでした。
まとめ
何だかんだでAFフィルムコンパクト(海外で言うPoint-and-shoot)に求められる性能機能は十二分に持ち合わせており、これ以上望むのなら操作性の良い一眼レフになるでしょう。
レンズの描写が非常に優れていることは間違いなく、ここは手放しで高評価したいです。
またチタン外装を纏ったポルシェデザインに固定式レンズを搭載した塊感のあるボディは現代目線でもスタイリッシュで目を惹く。
このボディサイズと質感でファインダーをEVFにしたフルサイズコンデジあったら是非とも欲しいなと思わせる魅力はありますね。
現状だと値段さえ考えなければライカQシリーズしかないのかな。
もはや幻と言える「ZEISS ZX1」は色々と惜しい存在でしたが、内蔵のLightroomとかオミットしてリニューアルすればライカQと双璧になる可能性はあったと思うのですがね。専用設計のレンズも1代限りとなって勿体なく感じます。
以上【Rollei 35QZ W】のフィルム実写レビューでした。
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