プロジェクターレンズを改造して遊ぼう

プロジェクター用レンズの改造レビュー

 

バブルボケならプロジェクターレンズがオススメ

以前の 玉ボケ比較レビュー で一眼用交換レンズよりも【プロジェクターレンズ/映写レンズ】のトリプレット構成でバブルボケが盛大に発生することを確認した。そこで今回は改造したプロジェクターレンズをいろいろ紹介したいと思います。

プロジェクターレンズの入手方法は主に2種類
1)改造済みのレンズを入手
2)レンズ、パーツを調達後に自分で改造

1はオクやフリマ、レンズレンタルのTORUNOなどで探せば見つかります。旧東ドイツ製のPENTACON AV 80mm F2.8/Diaplanが定番で失敗がないでしょう。

私は改造過程も楽しみたいので断然2です。手間と時間は掛かるが安価に仕上がるし、情報が無いような未知のレンズも試したいので。

まず第一にプロジェクターレンズの入手ですが、多くの場合プロジェクター本体ごと買うことになると思います。問題は大昔の家電なので状態に激しく差があること。リサイクルショップだと現物確認出来るが、格安のネットでは出品者もレンズ内まで検品していないことも多く、私は3本くらい大カビレンズに当たり改造を見送った。

改造方法は先人たちによって確立されているので私もそれに倣うことにしました。これが基本的なパーツ構成で左から
・レンズユニット+52-43ステップダウンリング(接着加工)
・M4/3 接写リング+52mmフィルター枠
・M52-M42ヘリコイドアダプター
・M42-Sony Eマウントアダプター

心臓部となるレンズユニット鏡筒部の外径は「約42.5mm」が多く、43mmのステップダウンリングを通してエポキシ接着。キツイ場合はリング内径を電動ルーターで薄皮一枚ほど削ればOK。日本メーカーだと外径が全く違うサイズもあります。

無限遠が出るようにバックフォーカスを調整するには中華製の接写リング/エクステンションチューブの中間リングを使う。

重要なのが流用が効くのはマイクロフォーサーズ用だけ。これだけがネジ径52mmとなります。長さは7mm 14mm 28mmの3種類から大体の当りを付けて、後はガラスを外した52mmフィルター枠で微調整。

ピント合わせに必要なパーツが「M52-M42ヘリコイドアダプター」そして汎用性のあるM42マウントに変換する。

このアダプターのヘリコイドはバカみたいに伸びるので最短撮影距離の心配は一切ない。改造レンズ用に一つ持っておけば使い回しが効くのでコスパは良いです。

パーツ接続は全て金属のネジ込み式なので光軸合わせの必要もない。

また、当然ですが絞り羽根はないので開放絞りのみです。とは言えバブルボケが目的なら全く問題ない。

これらの中華製パーツは「Amazon.co.jp」で調達出来るが「eBay」の方が多少安く購入できる。52-43ステップダウンなんて数個まとめ買いで一つ1ドル以下になることもありました。

またAmazonでもeBayでもほとんどが中国からの発送で到着までに2週間前後かかります。

 

ZEISS IKON TALON 85mm F2.8 MC

MADE IN WEST GERMANY 鏡筒は1パーツのオール樹脂製

レンズ名のMCはマルチコーティングを示しているが、オールドレンズによくあるアンバーとパープル系のモノコートの組み合わせに見える。一枚のレンズに多層コートを施したものではなさそうだ。

1990年の京セラのカタログでは¥14,000の販売価格でした。

無限遠調整とレンズ内清掃のために鏡筒後部を切断する必要があった。柔らかい樹脂なので加工は簡単。

レンズメンテは後玉周囲の押さえ枠を外してアクセス。押さえ枠は接着剤で止めてあるだけの簡易的な構造。

レンズ先端には55mmのフィルター枠が調度ハマったのでエポキシ接着。プロジェクターレンズのほとんどはフィルター溝がないので利便性が上がった。

組み上げるとこんな感じ。色んな文字があって賑やかだ笑 レンズの先端には55-52 ステップダウンリングも装着。こうすることで…NikonのスプリングフードHS-14が装着出来る。

屋外使用なんぞ想定していないプロジェクターレンズなので遮光対策は出来る限り行いたい。あえてフードなしでフレア、ゴーストを出す楽しみ方もありますがね。

このスプリングフード HSシリーズはネジ込み式ではなくワンタッチ装着で、対応径が52mmで統一されていることから他社オールドレンズにも幅広く使える優れもの。

Nikon スプリングフード HS-14

Nikon スプリングフード HS-14

Amazonの情報を掲載しています

 

ZEISS IKON SUPER ZETTAR MC 90mm F2.5

コーティングの反射色を見て分かる通りTALON85mmよりも完全なマルチコート、レンズ枚数も多くゾナーかエルノスター系統だと思う。内面反射処理も抜かりなく、かなり贅沢な光学系です。鏡筒もオールメタルで高級感は圧倒的。

当時のカタログ価格は¥29,000 ちょっとした標準レンズ並の価格だ。

唯一残念だったのはバルサム切れによる全面的な薄クモリがあったこと。貼り合わせ面のないトリプレットでは起きないんだよねぇ…惜しい。

試し撮りしてみた印象は、クモリによりコントラスト低下はあるもののピント面のシャープさはキレキレで一眼用単焦点並み、玉ボケに多少口径食がありバブルボケは出ない。

プロジェクターレンズにしてはオーバースペックな代物ですが、正直言ってこのタイプの描写を求めるなら一眼用レンズを使った方が良い。個人的にはもっとクセ玉を望む。

WILL-WETZLAR MAGINON 100mm F2.8 MC

レンズ前側は樹脂でレンズ格納部は金属製。レンズ先端には55mmフィルター枠を接着。

このレンズが最もバックフォーカスが長い。ゼブラ柄がイイ味。

レンズメンテはネジ込み式の前部と格納部を分離。

EIKO Optical 100mm F3

国産映写レンズ。鏡筒はオールメタルで質感が良いです。

サイズはとてもコンパクト。改造は48mmフィルター枠を少し加工して接着固定、ステップダウンリングで52mmに変換、あとは他と同じ。

このEIKO100mmは映写レンズには珍しく46mmのフィルター溝が切られていた。無改造でキャップやアクセサリーが装着出来るのはありがたい。レンズフードはCONTAX G Sonnar90mm用がピッタリ。

ELMO PROJECTION-LENS 75mm F2.5

最後はエルモ・ジェットスライドから取り出したレンズ。これだけパーツ構成が変わり、たぶんオリジナルの改造方法かも。

左から
・レンズユニット+M42接写リングNo.1(接着)
・M42接写リングNo.3+M42-C/Y変換アダプター
・C/Y-Sony Eマクロヘリコイドアダプター

レンズユニットと接写リングの接着には小加工が必要。途中でM42からC/Yマウントになったのは、手持ちのヘリコイドアダプターがC/Y用だった為です。M42-SONY Eタイプも販売されています。

これも前玉外周に52mmフィルター枠を接着。レンズコートはとても薄く逆光耐性は望めない感じ。レンズメンテは前玉のカニ目溝からアクセス

このヘリコイドアダプターも繰り出し量は非常に多いのでマクロ域も余裕だ。

 

まとめ

とりあえずプロジェクターレンズの外観はこんな感じです。改造難易度は低いので失敗することはほぼないと言えますし、安価にバブルボケレンズを手に入れるには悪くない選択肢だと思いますよ。

個人的には国産映写レンズに隠れクセ玉があると思いますね。

以上プロジェクターレンズの改造レビューでした。

改造プロジェクターレンズでバブルボケ撮影!


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