“和製ズミクロン”でマクロ撮影してみた

和製ズミクロンことRICOH XR RIKENON 50mm F2とマクロテレコンバーターのレビュー

 

標準レンズをマクロ化する近接テレコンバーター

今回レビューするのはリコーからフィルム時代に販売されたレンズ拡張アクセサリー

【RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×】です。

2倍テレコンにマクロヘリコイドを備えたもので、これに50mmの標準レンズを装着すると100mmの中望遠マクロへと変化し無限遠から等倍まで撮影可能となる。

シンプルな接写リングやクローズアップレンズなどよりも、なかなかガジェット感の強い変わり種アクセサリーです。

RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×

まぁネタバレしてしまうとコレはOEM製品。

正体はケンコーのテレプラスの一種「Kenko 2×MACRO TELEPLUS MC7」で各マウント版が販売されていた。

おそらく一眼レフを使い始めてマクロレンズを持たないユーザーに向けて、ボディと一緒に手にするであろう50mmをより活用してもらうのが狙いだったのだろうね。

また本来の用途とは別に、サイズ感とヘリコイドの質が良いことから光学系を取り出して改造レンズの筐体に使われることもあったようだ。

RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×5群7枚で構成されるレンズにはマルチコートが施されている。

マウント形状は当時リコーも採用していた《ペンタックス Kマウント》ではあるが、リコー版の特色としてマウント部に電子接点が付いています。

これはリコー製一眼レフのプログラムモード専用接点で、ペンタックス純正ボディやレンズ等の組み合わせでは無意味な機能です。

ユニバーサルマウントを掲げたKマウントは当初いくつかのメーカーが採用していたが、しばらくすると各社独自機能を付与するための機構を備えはじめたことで完全な互換性は考慮されなくなってしまった。

RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×マスターレンズとなるXR RIKENON 50mm F2と合体。
これで100mm F4相当のスペックとなる。

推奨レンズは50mm F1.4のはずですが、標準オールドレンズでポピュラーなダブルガウス構成であれば多少のF値の差は許容範囲内の設計だと思います。

RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×レンズとテレコンのヘリコイドを最大まで繰り出した等倍撮影状態。

テレコン側のヘリコイドは良質な感触でピントの浅いマクロ撮影にも何ら不自由なく使える…が回転方向がそれぞれ逆なのが難儀である。こう言う所はやはりOEM製品らしい。

ピント合わせをしてもテレコン側のレンズは固定されたまま、前群となるマスターレンズだけが移動する。

前群のフォーカスレンズをガウスタイプとして、後群に補正レンズを固定配置する構成はポートレートマクロで名を馳せた「TAMRON SP 90mm F2.5」と近いと言えば近い。

とは言えこちらは(5群6枚+5群7枚)=10群13枚のズームレンズ並みの枚数で、TAMRON 90mm F2.5の6群8枚と比べると洗練さは大きく見劣るでしょうね。

RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×SONY α7IIIに装着。テレコンに加えマウントアダプターまで挟み串団子状態。

レンズの重量は
XR リケノン50mm F2:210g
マクロテレコン2×:248g

そしてマウントアダプターも含めた総重量は「約558g」となった。

それぞれが金属外装なので決して軽くはないが、これで等倍撮影出来る100mmなら意外と悪くない。

 

実写作例

ボディ:SONY α7III
Adobe LightroomでRAW現像。レンズ補正なし。

XR RIKENON 50mm F2 / RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×

個人的には超望遠撮影も行わず、画質劣化も避けられないテレコンへの興味は薄かったが、このマクロテレコンは想像以上の写りで意表を突かれた。

描写傾向としてはカリカリではなく柔らかめです。

しかし単に甘いと言う訳ではなく、ピント部は開放から十分な画質で周辺も目立つ乱れはない。写真は開放か一段絞った程度のものがほとんど。

XR RIKENON 50mm F2 / RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×

XR RIKENON 50mm F2 / RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×

ボケ味もマスターレンズの描写を大きく変えずにそのまま中望遠の画角となった印象で無理は感じられない。

XR RIKENON 50mm F2 / RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×

XR RIKENON 50mm F2 / RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×

XR RIKENON 50mm F2 / RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×四隅の周辺光量落ちはそれなりに出るものの、これはマスターレンズでも同様でF5.6辺りで大体は解消します。

XR RIKENON 50mm F2 / RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×

XR RIKENON 50mm F2 / RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×

まぁ全てにおいて優秀と言う訳ではなく、やはりレンズ枚数の多さからかヌケの良さは多少見劣りが感じられた。RAW現像で難なく補えるレベルではありますが。

XR RIKENON 50mm F2 / RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×

XR RIKENON 50mm F2 / RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×

今回は遠景はほとんど撮らなかったが、F8程度まで絞れば画面全体がほぼ均一になるので普通に使えます。

しかしマクロテレコンと言うだけあって遠景よりも近接時の画質が安定しているように見えた。

XR RIKENON 50mm F2 / RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×

XR RIKENON 50mm F2 / RICOH MACRO TELECONVERTER P 2×

 

まとめ

今回マスターレンズとして選んだXR リケノン50mm F2との相性は良好でした。

それ以外にも事前に何本かの広角、望遠レンズなども試してみたが、画質が破綻するような組み合わせはなく汎用性は高そうです。

ただ、サイズ感や焦点距離など含めた使い勝手の良さは本来想定される標準域レンズが最適かと思いますね。

今ではジャンク価格で掃いて捨てるほどあるフィルム時代のテレコンの中では群を抜いた性能で何よりマクロヘリコイドを内蔵した面白さが魅力。

流石に専用のマクロレンズを超えるような描写性能はあり得ないが、

手持ちのレンズでマクロ化してみたいものがあれば遊んでみる価値はあると思いますね。

以上、和製ズミクロンのマクロ化レビューでした。


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