C/Yマウントの標準マクロレンズ【YASHICA ML MACRO 55mm F2.8】の実写レビュー
ヤシコン・マクロプラナーに比肩するヤシカ製マクロ
ボディ:SONY α7III
Adobe LightroomでRAW現像
今回はアジサイ撮影がメイン。であればマクロレンズを持ち出す他ない。
草花の撮影はワーキングディスタンスが取りやすい中望遠マクロを選びたい所ですが、
防湿庫内でヤシコンレンズに紛れて並ぶ「YASHICA ML MACRO 55mm F2.8」が健気に出番を待っているかのようだったので外の空気を吸わせることにしました。
オールドレンズなれどマクロレンズらしい優れた解像力。開放値に無理をしている印象はなくF2.8から高コントラストでキレ味鋭い描写だ。
ボケ味はピント部からドッと一気に深くなるような感じで、徐々に変化するなだらかなボケ…と言った印象ではない。
背景によっては少しザワつく二線ボケの傾向もあるが、ほとんど問題にならないはず。まぁマクロ撮影はボケ描写よりも絞って被写界深度を広げるのがセオリーではあるのですが。
今回使用したマウントアダプターは、
AFレンズ化するLM-EA7と
中華製のヘリコイドアダプターを持ち出してみた。
特にLM-EA7との相性は抜群で素早く高精度にAF作動する。レンズのシャープさ、コントラストの高さがAF性能に直結してるのが実感出来た。
より接近したい場合は中華製のヘリコイドアダプターに付け替えて撮影している。
アジサイに集まる昆虫を主役にして構図のマンネリ化を解消。
せわしなく動き回るテントウムシを捉えるのは難しくAF-Cでとにかく連写。一枚でもピントが合ったカットがあれば上出来。
全長が500円玉の上に乗る位の小さな子カマキリ。獲物を待つ捕食者らしくジッと動かないので撮りやすい。
クモは苦手だが小さなグリーンのコイツはなかなか鮮やか。
他に見つけたのはハナムグリ、カメムシ、クマバチとか。
アジサイだけでは撮り飽きてくるので他の植物も撮影。
このレンズの前玉は標準マクロによくある奥まった形状でフードは基本不要です。
しかし木漏れ日が差し込む場面ではフレアっぽくなることがあった。マルチコートではあるものの、この点に関してはCONTAXのT*コートの方が優れているだろう。
一段絞ったF4で鴨との距離は1mちょい、おおよそポートレート域になるが端に被写体を置いてもキッチリと解像している。
仲良く眠るニャンコをそっと撮る
しばらくして戻ってみるとお目覚めでした
大きなアクビをして二度寝しそうな様子
オールドマクロが苦手とされる遠景
近接時の描写と比べれば特筆するような性能は感じられないが、およそF5.6まで絞れば四隅まで解像し周辺光量落ちも解消する。歪曲も良く抑えられているようだ。
久々に最高の夕焼けで終了
まとめ
CONTAXと比べYASHICA MLレンズは総じて目立たない存在だが《ヤシカ/富岡光学》の高い技術力を感じ取れるレンズ群だ。全体の流通数は少なめだが相場は高騰していないので手頃に入手できます。
このML55mm F2.8も高い光学性能で小型軽量、操作性にも優れた万能な標準レンズと言える。
同マウントの「CONTAX Makro-Planar T*60mm F2.8 C」の代用としても十分に機能するはずです。
以上【YASHICA ML MACRO 55mm F2.8】の実写レビューでした。
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