今回はこのブログでは珍しいSONY Eマウント純正レンズのレビュー
APS-C専用の超広角ズームレンズをフルサイズボディで検証
APS-C専用の超広角ズームレンズ「E10-18mm F4 OSS / SEL1018」
このレンズはサブ機の「α6000」用に購入したが、どうも使用頻度が低く(描写性能の不満ではなく広角レンズへの興味が薄れた)このまま使わないのなら手放してしまおうかと考えていたところ、あることを思い出した。
~E10-18mmはフルサイズでもケラレなく使えるズーム域がある~
この情報はE10-18mmを購入する前にチラッと見かけたものだが、
その時はあまり興味もなくα7IIに装着してあ~確かにケラレないわ。と適当に確認しただけで屋外で試し撮りはしなかった。
現在ソニー純正のFE広角ズームは「FE 12-24mm F4 G」や「FE 16-35mm F2.8 GM」などすでに3本ラインアップされている。今後はサードパーティ製のAF広角レンズも充実して行くであろう中で、ちょっとチープ?な今回の検証が如何ほどの意義があるか分からないがアマチュアのレンズ遊びだと思って下さい。
![SONY E10-18mm F4 OSS](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/06/DSC02207.jpg)
SONY α7IIIに装着。
全体バランスはかなり良好でこれがミラーレスの正解と言いたくなるサイズ感。
サイズ的には【Tokina Firin 20mm F2】が割と近いかな。
実写サンプル
まずはフルサイズモードで各焦点距離をチェック
絞りは全てF11 レンズフードなし Adobe Lightroomでレンズ補正適用
※画像はクリック拡大後、画像内矢印アイコンやキーボードの左右キーで切り替え可能です。
![SONY α7III×E10-18mm F4 OSS](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/06/E1018_FF_10mm-1.jpg)
10mm
![SONY α7III×E10-18mm F4 OSS](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/06/E1018_FF_12mm.jpg)
12mm
![SONY α7III×E10-18mm F4 OSS](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/06/E1018_FF_13mm.jpg)
13mm
![SONY α7III×E10-18mm F4 OSS](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/06/E1018_FF_14mm.jpg)
14mm
![SONY α7III×E10-18mm F4 OSS](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/06/E1018_FF_15mm.jpg)
15mm
![SONY α7III×E10-18mm F4 OSS](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/06/E1018_FF_16mm.jpg)
16mm
![SONY α7III×E10-18mm F4 OSS](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/06/E1018_FF_18mm.jpg)
18mm
確かにAPS-Cのイメージサークルを超えた範囲まで写るようです。そして結論を言うとフルサイズでケラレなく使用できるズーム域は【14~16mm】です。
13mmも目立つケラレはなく大丈夫そうに見えますが、ズームリング少しでもがワイド側に動くとケラレてしまうので14mmスタートからが安定。
まぁ構図や撮影状況によっては思い切って12mmで撮影しても案外気にならなかったりしそうです。
![SONY α7III×E10-18mm F4 OSS](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/06/E1018_FF_10mm-2.jpg)
ちなみにレンズフードを装着して10mmで撮影するとこんな感じに。
ケラレる範囲がさらに大きくなるので使用できる焦点距離もより縮まります。
このレンズの逆光耐性はとても優秀なので、フルサイズモードではレンズフードは必要ないと思います。
15mm フルサイズ/APS-C比較
ケラレなく撮影可能なズーム域があることは確認できましたが、個人的に一番気になっているのは
●APS-Cモード:10mm=換算15mm
●フルサイズモード:15mm
この見かけ上は同じ15mmの画角に画質の違いがあるのかと言うこと。
結果次第ではレンズ設計範囲外のフルサイズモードで撮影した方が高画質、なんてことになりそうです。
![フルサイズモード 15mm](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/06/DSC01946.jpg)
フルサイズモード 15mm
![APS-C モード 10mm(15mm)](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/07/DSC01947.jpg)
APS-C モード 10mm(15mm)
写り込む範囲はほぼ一緒ですが、フルサイズモードの15mmには周辺減光と歪曲が多少あるように見えます。
拡大比較
![SONY α7III×E10-18mm F4 OSS](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/07/S-DSC01946.jpg)
続いて上画像の赤枠部分を拡大比較します。
ただしα7IIIのクロップモード時の約1000万画素に合わせて比較しています。
中央部
![フルサイズモード 15mm](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/07/DSC01946.ff2_.jpg)
フルサイズモード 15mm
![APS-Cモード 10mm(15mm)](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/07/DSC01947.aps-c2.jpg)
APS-Cモード 10mm(15mm)
右周辺
![フルサイズモード 15mm](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/07/DSC01946.ff1_.jpg)
フルサイズモード 15mm
![APS-Cモード 10mm(15mm)](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/07/DSC01947.aps-c1.jpg)
APS-Cモード 10mm(15mm)
左周辺
![フルサイズモード 15mm](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/07/DSC01946.ff3_.jpg)
フルサイズモード 15mm
![APS-Cモード 10mm(15mm)](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/07/DSC01947.aps-c3.jpg)
APS-Cモード 10mm(15mm)
…どうでしょうか?私の目では顕著な画質差はないように見えます。
あくまでF11で比べた結果なのでこれが全てとは言えませんが。絞り開放から順々の撮影を忘れたのはうっかりでした。
まぁ遠景でパンフォーカス撮影ならクロップせずにフルサイズモードのままで撮影しても画質の破綻はないと言えます。だたα7IIIの裏面照射型センサーでの結果なので初代α7やα7IIなどでは未確認です。
一応これでE10-18mmは一部フルサイズモードで使用可能な性能があると判断しましたが、後日撮影に持ち出してなんだこりゃってなりました笑
それがフルサイズモードで近接撮影した以下の写真
![SONY α7III×E10-18mm F4 OSS](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/07/DSC00687.jpg)
歪みがスゲェ…
ま、まぁ見ようによっては妙に立体感があるしピント面は鮮明。レンズベビー的な意図的に出した像の流れと思えば面白いかもしれませんが、これを常用とするにはちょいと難ありか?
![SONY α7III×E10-18mm F4 OSS](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/07/DSC00687-1.jpg)
で歪曲を補正したのがこれ。うん、だいぶ落ち着きました。
レンズ固有の補正データでは歪みは補正しきれませんので、Lightroomの歪み補正を「手動-40」に設定。でもそのシワ寄せで若干画角が狭くなっていますね。
近接撮影においては遠景では目立たなかった糸巻き型の歪曲収差が強烈に発生するようです。
それに焦点距離や撮影距離で歪み具合は変わりますので、後処理の手間が掛かるかも。
![SONY α7III×E10-18mm F4 OSS](https://lens-aberration.com/wp-content/uploads/2018/07/e-10-18mm-f4-oss.jpg)
この写真もレンズ補正適用後に四隅が引っ張られている感はありますが、16mmでは多少歪曲はマシになるのかも。まぁ猫の表情がイイので背景はあまり気にならないかな笑
まとめ
私が考えるフルサイズモードでのE10-18mmの使い方は
・広角撮影するかも?な場合の保険としてのレンズ
・中~遠距離で絞ってパンフォーカス撮影
・直線が目立つ被写体は避ける
・RAW現像必須
・完全に遊び用レンズ
などでしょうか。決してα7IIIのメインレンズとしての使用はないと思いますね。
サブカメラならぬサブレンズならある程度の役割はありそうです。
α7IIIとα6000でもう少し使用してみて本当に必要なレンズなのか判断したいと思います。
以上、SONY E10-18mm F4 OSSフルサイズ使用の検証レビューでした。
![](https://lens-aberration.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
コメントを残す