高級コンパクトカメラ【Rollei AFM35】のフィルム実写レビュー
描写性能抜群、ローライ印の高級コンパクトカメラ
使用フィルム:
・FUJICOLOR C200
・Kodak ColorPlus200
Nikon ES-2でデジタイズ後、
Lightroom+Negative Lab Proで書き出し
カメラ本体のレビューは以下
【高級コンパクト】Rollei AFM35 外観レビュー
FUJICOLOR C200
《FUJIFILM KLASSE》をベースにした【Rollei AFM35】はOEMカメラゆえに、使い心地にドイツ風とかローライ的な息吹は全くありません笑
良くも悪くも21世紀発売の日本メーカーらしい押せばキレイに写る安定感です。
外観以外の唯一のオリジナル要素と言えるのがレンズコーティングがローライ独自のHFTコートに変更されていること。
ベースのFUJIFILM KLASSEとの差は「エイムック:コンパクトカメラ通信」で検証されており、逆光時やハイライト部に若干違いはあるものの、共に現代的で高レベル。結論としては好みの範囲だと言う。
搭載レンズ「S-Apogon 38mm F2.6 HFT」の性能はかなり優秀だと思います。
開放からシャープでコントラストが高く、パンフォーカスで抜けの良いカットではデジタイズ時のシャープネスがデフォルトだと強過ぎるくらいです。
焦点距離38mmはコンパクトカメラでは昔からある画角。実際にファインダーを覗いている際は中途半端な印象で小難しさすら感じるが、
撮影結果を見るとこの画角ならではのフィット感がありスナップ用途としてピッタリの画角に思う。もちろん単焦点なのでフットワークはそれなりに使うことになりますが。
「FUJICOLOR C200」で撮影したのはこの1ロールのみ。現像後にこのネガ結構良くね?と思った時には既に生産終了となって店頭から姿を消していた。
10本パックがかなりお買い得だったはずですが、さらに安いKodakに気を取られていた。それからあっという間にフィルム全体が値上げラッシュ。
ほんの2,3年前ですがあの頃がフィルム趣味に気軽さが残る最後の時代だったんでしょうねぇ…
階調の再現に感心した一枚
ピントを合わせたニットのディテールもとてもシャープ
周辺光量落ちはやや多めに見えます。ビハインドシャッター式だからでしょうかね?個人的には良い味付けになるので歓迎です。
Kodak ColorPlus200
誇張し過ぎない自然な青の色合い
背景ボケを出すため開放F2.6で撮影。ピントは手前の青もみじに合わせたはずだが少し後方にズレた。AF精度の問題かAFロック後に体が動いてしまったのか今では分からない。
非球面レンズを一枚使ってますが玉ボケに年輪模様は出ていないようですね。ぐるぐるボケの傾向もなくテッサータイプとしては良質なものと思います。
またこのカメラは絞り開放でのシャッター最高速は「1/290秒」になるので日中は露出オーバーになりがち。シャッター速度の表示もないのでシーンによってはモタつくこともあった。
まぁネガフィルムであれば高いハイライト耐性に頼って、露出よりもボケ重視で撮っても良いと思います。
ニャンコを狙ったAFが手前のケージ柵に引っ張られてしまった
まとめ
レンズ描写に関してはコンパクトカメラとして最高水準。AF性能も同様に信頼出来ます。
実用上の不満はやはりストロボ設定が電源オフでリセットされる点が残念。発光停止モードに設定されているか液晶を確認する回数が増えるので煩わしい。
他メーカーの既存高級コンパクトでは設定固定が当たり前だったのに何故採用しなかったんでしょうね。
当時はこの辺りの甘さからこれは高級ではなく“高品位コンパクト”であるとも言われていた。ちなみに後継機のKLASSE W/Sではしっかり改善されています。
総合的には不満点よりも質感、デザイン、レンズ性能などの魅力が多いので、他の高級コンパクトが高過ぎて躊躇している人は購入候補に考えてみる価値は十分にあります。
以上【Rollei AFM35】のフィルム作例レビューでした。
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