LEICA X1のJPEGとRAW画像の比較レビュー
ライカX1の“渋い描写”を検証
LEICA X1の根強い人気を支えるファクターの一つが、カメラ内の画像処理エンジンにより生成されたJPEG画像だ。
その独特の画作りは本当にライカの意図するものであるのかを確かめるため、
今回は簡単な作例を用意してJPEGとRAW画像の比較をしてみました。
◆撮影時の画像設定
ホワイトバランス:オート
彩度:標準
コントラスト:標準
シャープネス:中低
以下作例の順番は
上:JPEG撮って出し
中:RAWストレート現像
下:RAW編集現像
画像展開後はキーボード左右キーや画像内矢印アイコンで切り替え可能
何やら同じ露出には見えないブラケット撮影のような画像になった。
JPEG撮って出しは全体の明度を下げたダークトーンなもので、ニュートラルなRAWストレートと比べると差は明らか。この画作りがX1の写りは渋いと言われる所でしょうね。
一つ難点を挙げるとハイライトの階調再現には乏しく古いデジカメ感がある。
RAWではハイライトの階調がしっかり残っていたのでセンサーの限界性能ではなく画像処理エンジンの特性のようですね。
また前回のJPEG作例ではシャープネスが標準でも強い傾向だったので、今回は中低に設定してみたが被写体によってはまだ強く見える。
日差しがスポットライト的に差し込んだカットではJPEGの仕上げ方が上手くマッチしており理想的な描写になった。
RAW現像でも調整する方向は大体同じとなり大きな差はない。
RAWストレート現像でもかなりコントラストが強くなる晴天下の順光であったが、JPEGは誇張なく落ち着いた雰囲気だ。
で、次は前回の作例であったヘビーな空の色↓
これが生成されるロジックを確かめたくて今回の比較を行ったようなもの。
よく青色が特徴的に写るカメラやレンズに対してコダックブルーを始め〇〇ブルーなんて呼ばれることがありますが、
ライカMのデジタルでもこれに似た青空の作例を見た記憶があり(M8だったような) インパクトありましたが特に呼び名のようなものはなさそうですね。
まあそれで撮るには撮ってみましたが…
うーんあの色調には写らずマゼンタ寄りの青空になってしまった。WBは前回も同じくオート設定なんですが違いは何だろうか。
木の葉のグリーンにオートWBが引っ張られたのか何かしらの条件があるのでしょうかね。前回撮影した分も全部がそうなった訳でもありませんでしたので。
3枚目のRAW現像ではそれっぽく調整してみたら近い雰囲気で再現は出来た。しかし普段しない位にブルーのパラメーター弄りましたけどね。
…やっぱりJPEGは渋すぎて初夏の燦々とした公園には見えませんね笑
まとめ
本当はカラーチェッカーなど使った方がより正確な画質差が分かったかも知れないが、現時点の感触としてライカX1の画像処理エンジンは
ライカ独自のチューニングによる意図的なものと過渡期ゆえの不安定さなどが混ざり合って独特の画作りを出しているのだと思う。
決して万能ではなくシチュエーションは結構選びますね。料理や自然風景よりも無機的な人工物の方がハマりやすく「ライカ的」に感じる描写を発揮するはず。また白トビしやすい点は注意ですね。
まあ私の場合はRAW現像が当たり前で特に面倒とも思っていないので、正直そこまでJPEG撮って出しのクセや設定を追求する気はないかなぁ
後はX1のモノクロモードも結構使えるとか聞きますので、それらも試してみたいですね。
以上LEICA X1の画像比較レビューでした。
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