【TAMRON 70-180mm F2.8 Di III VXD(A056)】のマクロ多め実写レビュー
万能過ぎる望遠ズーム・タムロンA056
フルサイズミラーレス用望遠ズームの決定版として購入した【TAMRON 70-180mm F2.8 Di III VXD(A056)】
一度 作例レビュー した後に公式アナウンスにより不良ロットと判明し、交換対応となりましたが、気持ちを新たに紫陽花メインで撮影してきました。
ボディ:SONY α7III
Adobe LightroomでRAW現像

このレンズの近接性能はズーム全域で「最短撮影距離:0.85m」とかなり優秀なんですが、今回はMF時でさらに最短距離が縮まるマクロモード(近接領域)を多用しました。
作例で焦点距離70mmの写真は全てMFマクロモード撮影です。
メーカーの説明でも中心以外の画質は保証しない、あくまで“オマケ機能”程度と言ったものだがイヤイヤ、中々どうしてかなり使える機能ですよコレは。

70mm MF時の最短撮影距離は0.27m・最大倍率は1:2倍のハーフマクロとなる。
アジサイもここまでクローズアップできれば十分過ぎる。
タムロンの公式ガイト ではマクロモード時の絞り設定についての言及はないが、絞るにつれて周辺のクセボケは大人しくなり、日の丸構図から多少ズラしても大丈夫に見える。
個人的な感触としてはやはり開放のクセボケは少々ピーキーで使いづらく、露出設定などと相談しつつ少なくとも一段前後は絞りたい印象。
こう言ったクセボケはレンズベビーの描写を彷彿とさせるが、あちらは光学収差を写真表現として独自の領域(変態とも言う)まで昇華しているのでやはり違うなと。

被写体と背景との距離がある程度離れていると、ボケに目立った乱れはなくなる。

葉っぱの上にとても小さな昆虫を発見。バッタかキリギリスの幼体?触覚が超長げェ!

虫自体はジッとして動かないが、こちら側の体の微妙な動きでピンボケ連発は必至なのでとにかく連写。

通常撮影時は周辺まで高レベルの描写。これは質の良いオールド単焦点レンズのようなボケ味になった。

猫撮り用レンズとしても最適な使い心地なのでどんどん活躍してくれそうだ。
当然、動物瞳AFもばっちり作動。




マクロモードでも収差の影響が出ない中央解像度は流石。葉脈もクッキリ。



カマキリを撮るのは初めて。と言うよりここまで近づいて見たのも初めて。

レンズをギロっと睨みつける視線がEVF越し伝わりました笑
まとめ
「TAMRON 70-180mm F2.8 Di III VXD(A056)」はこのクラスの望遠ズームとしてあまりにも万能過ぎる。出来ないことに対して、出来ることの方が圧倒的に多い。
決して高級ラインではないので鏡胴のクオリティには割り切りが感じられるが、これまでの常識を覆す軽量コンパクトさには感服だ。
例えば同価格帯の「FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS/SEL70300G」を買ったけどF値が暗く、300mmも要らなかったな。と言う人はこちらに切り替えると満足度は段違いのはず。
これの高コスパと使い勝手に比肩するF2.8望遠ズームは早々出てこないと思いますね。
以上【TAMRON 70-180mm F2.8 Di III VXD(A056)】の実写レビューでした。
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