【ZEISS IKON CONTESSA S310】から取り出した改造レンズ『Tessar 40mm F2.8』の実写レビュー
改造テッサーはミラーレスでどう写るか
ボディ:SONY α7III+LM-EA7
Adobe LightroomでRAW現像
レンズ改造レビューは以下
【改造レンズ】ZEISS IKON S310 / Tessar 40mm F2.8 for ライカM
今回はAFアダプターLM-EA7に装着しましたが、どうもこのレンズとLM-EA7はあまり相性が良くないのか中~遠距離のピント精度が悪い。
なのでオリジナルのピント方式である「前玉回転繰り出し」を尊重して基本MFで撮影、AFを使うのは“最短撮影距離0.9m以下の近接時”のみとした。
描写特性については紛れもなくテッサー。
中央の解像度は良好。しかし周辺画質が弱く、均一にするにはF11まで絞る必要がある。それでも隅の隅は甘さが残るようだ。
主観ではオールドレンズで馴染みのあるZEISS JENA Tessar 50mm F2.8に近い特性かと思う。ただ、40mmのこちらは広角に寄った分ボケが硬めな印象もあります。
3群4枚のテッサー構成はデジタル使用時のテレセン性があまり良くないようなので性能をフルに発揮出来ていない可能性もあるが、改造レンズとしては十分過ぎる写りでしょう。
逆光耐性はこんな感じ。
ゴーストは出そうと思えば出せるが、意図せず出てしまうことはない。
階調性について秀でたものは感じないが、一定のコントラストは常に出してくれる印象だ。
F2.8 最短仕様0.9mを超えて近接撮影。
玉ボケの輪郭はバブルボケ寄りのクッキリした形だが口径食が多少ある。グルグルボケはないようだ。
背景によっては2線ボケがそれなりに目立つ。
F4
歪曲は目立たないが少しタル型の傾向あり。
同じテッサー型改造レンズの「YASHICA ELECTRO 35MC/40mm F2.8」と比べてみたがツァイス テッサーの方が歪曲がやや大きい結果になった。
F2.8
F11
F11
まとめ
鷲の目や鷹の目と呼ばれたテッサーも今は昔。
突出した性能もなくオールドレンズ遊びとしてはやや物足りなさも感じるが、スナップレンズとして安定した描写と製造コストの良さから、当時のコンパクトカメラで多く採用されたのが良く分かる。
個人的に40mmのレンズではダブルガウス構成の「MINOLTA M-ROKKOR 40mm F2」の存在が大きいですね。やはり選ぶならこちらか。
…と、あくまでこれは素人が製作した改造レンズ。それを忘れるほど違和感なく使えたので改造は大成功と言えるでしょう。
以上【ZEISS IKON CONTESSA S310/Tessar 40mm F2.8】の実写レビューでした。
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