オリンパスの中望遠マクロレンズ【OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2】の外観レビュー。
OM最高峰の神マクロレンズ
「OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2」はオールドレンズの中でも最上位クラスの性能を誇る中望遠マクロ。一時はOMユーザー必須の一本とさえも言われた銘玉。
マクロレンズで珍しい大口径F2はお飾りの見栄っ張りではなくオリンパスの卓越した設計技術に裏付けされたスペックで、開放から高レベルの描写性能には文句の付けようがない。もうこれ一本あれば他の中望遠オールドレンズいらないんじゃねぇの?と度々考えさせられるほど。
…まぁ、それでも他に目移りしてしまうのがレンズ沼の恐ろしい症状なんだけどね(笑)
マウント | オリンパスOM |
レンズ構成 | 9群9枚 |
絞り枚数 | 9枚 |
最短撮影距離 | 0.4m |
最大撮影倍率 | 0.5倍 |
フィルター径 | 55mm |
全長×最大径 | 71×72mm |
重量 | 550g |
レンズ外観
マウントアダプターを介してSONY α7IIIに装着。
少しずんぐりしたデザインで決して小型軽量の部類ではない。しかしバランスは悪くなくレンズスペックからすると十分コンパクトに抑えられていると思う。
レンズが無限遠時の全長はこんな感じ。ここから・・・
最短撮影距離の「0.4m」まで繰り出すとここまで伸びる。ハーフマクロと言えどもピントリングは一回転近く回すことになる。
どれだけ描写の良いレンズでも操作性に難があれば撮影意欲を削がれる。ピント合わせにシビアなマクロレンズではなおさらだが、このレンズは均一かつ適度なトルク感が快適で遊びが全くない。
レンズ先端から被写体の距離(ワーキングディスタンス)は「23.5cm」程度まで接近できる。
近接重視のレンズなので∞無限遠~中距離の目盛間隔は狭く、アッという間に通り過ぎます。
絞りリングはOMレンズでは珍しいマウント側に配され、一段ずつのクリック。操作音は少しガチャガチャする。
レンズコーティングは現代的なマルチコート仕様。
フィルター径は「55mm」OMレンズの大口径は大半が55mm径で、このような珍しいスペックのレンズでもフィルター径の統一を図るOMシステムの精神は流石。
絞り羽根は「9枚」で絞り込むと9角形になる。上の写真はF4まで絞った形。
円形絞りには及ばないが、オールドレンズとしては好印象。
ちなみにレンズフードは純正品ではなく、適当な中望遠用のネジ込み式メタルフードを使用しています。
マウント側。大きな後玉が頼もしいですね。
ところで昨今は問題にならないが、典型的なマクロレンズは近接撮影時に性能ピークが出るよう設計されており遠景の描写性能は今一つ。と言われていた。
その中でこのレンズには「遠距離収差補正機構」なるものが搭載されており、レンズの繰り出しに連動して一部のレンズ群が異なる動きをすることで、遠景撮影でも収差を良好に補正する・・・まぁ今では珍しくないフローティング機構の一種ですね。
レンズを繰り出した状態でマウント内部を覗くと直進キーとは別のレールのような部品が見える。これに沿って一部のレンズが異なる動きをする訳ですね。この機構は標準マクロの「ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5」にも搭載されています。
まとめ
「OM ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2」は単なるコレクター品ではなく現代でも通用する実用的なレンズなので、ミラーレスでマクロ撮影したい時の稼働率はかなり高いです。撮影倍率が等倍ではなく0.5倍のハーフマクロと言う点は人によってはマイナスポイントですが、個人的には常に等倍撮影する訳でもないのでさほど不便を感じたことはない。
最近は相場が少し上がったような気もするが、タイミングが良ければ以外にも安く手に入るレンズでオススメできます。
以上【OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2】の外観レビューでした。
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