パッケージ版『Adobe Lightroom6』を使用中ユーザー向けの内容です。
Lightroom6 パッケージ版はまだ戦える
2017年末に最終バージョン(Ver.6.14) でサポート終了した永続ライセンス、パッケージ版の『Adobe Photoshop Lightroom6』は今後、最新のカメラやレンズのデータが追加されることは一切ない。
この事情でサブスプリクション、定額制の「Lightroom CC / Classic CC」に切り替えた方も少なくないのではないでしょうか。
かく言う私もメイン機のSONY α7IIIのRAWファイルがLightroom6で対応しないことが分かった際は、CC版への切替え検討したものの、あれこれカバーして現在もパッケージ版を使い続けています。
CC版は常に最新機能が提供されるとは言え、私個人の場合RAW現像でする作業なんてそんなに変わりませんし、使用頻度も多くないのです。
CC版限定の「かすみ除去」機能も「LRHazeFilters」と言う無料プラグインの導入で同様の効果を得られることが出来ます。
ただデスクトップ以外でも使ったりクラウドベースで作業したい人、ましてや業務用途なら迷うことなくCC版に更新すべきですけどね。
…と、ここまではCC版は絶対買いたくない!嫌!と言う自己弁護か愚痴でしかないのだが笑 最新レンズ一本の追加でLightroomの切替えまでしなくちゃならんのかッ!と悩んでいる人がいれば参考になる内容かなと思います。
この手の話では以前からあった「Adobe Lens Profile Downloader」で解決することが多かったのですが、この純正ソフトは2018年に開発終了、ダウンロードは不可能になりました。
Adobe純正ソフトのみで行う方法ですが、あくまで非公式なので自己責任でお願いします。要点はファイルのコピペだけで私の場合は特に不具合は起きていません。
追記:コメント頂いた方からLightroom5でも有効とのことです。
レンズプロファイルがない場合
今回目的のレンズは2018年2月発売でLightroom6未対応の
『SONY E18-135mm F3.5-5.6 OSS』です。
これを例にレンズ補正を適用させるまでを説明します。
まず、何もしない場合はLightroom6の現像モジュールではこんな画面になります。
ハイ、この「E18-135mm F3.5-5.6 OSS」は18mm時の四隅にケラレが出るレンズなのです笑 (ボディはα6000) デジタル補正前提に設計された現代っ子レンズで歪曲補正後にケラレのない正確な18mmの画角になる。これを良しとするか悪とするかは個人の判断となるが、私は承知で購入した。
ちなみにカメラ本体やソニー純正現像ソフトの「Imaging Edge」では強制的に歪曲補正がオンに固定され、このケラレた状態は確認できない。やっぱり不都合な真実なんでしょうかね笑
プロファイル補正を使用にチェックが入っていても、適合するレンズプロファイルが存在しない為、このような状態になる。
メーカー「SONY E」を選びプルダウンを開くとEマウント APS-C用のレンズ一覧が出てきますが、E18-135mmが存在しないことが分かります(フルサイズ用は「SONY FE」)
Lightroomではレンズ補正値の手動調整も出来るが、18-135mm高倍率ズームの補正なんて面倒でやってられません。今回行った方法がなければ絶対に購入しなかったレンズと断言できるね笑
必要なもの
さて、本題のプロセスですが、外部の非正規ソフトなどは一切不要。
レンズ補正データ取得に必要なソフトは一つだけ。Adobeが無料配布している
『Adobe DNG Converter』です。
このソフトの主な役割はカメラメーカー各社の独自形式のRAWファイルをDNGファイルに変換するもの。Adobeは互換性に優れるDNGファイルの使用を推奨しているようだ。普及は一向に進んでいなさそうだけどね。
私はLightroom6に未対応のα7IIIのRAWファイルをDNG形式に非圧縮変換して現像編集しています。最初は面倒な変換作業だったが今ではもう慣れた。変換後もファイルサイズは変わらずデータの劣化もないはずです。
この無料ソフトに付随する「Adobe Camera RAW」に膨大なレンズの補正データ(LCPファイル)が内包されているのです。
【Adobe DNG Converter のインストールと起動手順(Windows)】
上のリンク先から最新バージョンのAdobe DNG Converterをダウンロード、インストールします。
しかしインストールするだけではLightroom6にレンズデータは追加はされません。目的のLCPファイルを探して、特定の場所にペーストすることで初めてレンズ補正を適用出来るのです。
※追記:どうやらDNG Converterが必要ないなら「Adobe Camera RAW」のインストール及び更新で最新のレンズプロファイルは入手出来たようです。
【Adobe Camera Raw プラグインのインストーラー】
Lightroom内で適用させる作業は以下同様です。
レンズプロファイルの場所
今回はWindowsでの導入方法です。一応MACのファイル階層も下部に記載しましたが、全く未確認なので参考程度で。
Adobe DNG Converterの起動は不要です。インストール時に任意で保存先を指定しなければデフォルトで以下の場所にLCPファイルが保存されているばずです。
ローカルディスク(:C)
>ProgramData
>Adobe
>CameraRaw
>LensProfiles
>1.0
>SONY
>SONY (Sony E 18-135mm F3.5-5.6 OSS) – RAW.lcp
「1.0」のファイル内に各メーカーがズラッと出てきますので希望メーカーのフォルダーを開きます。そしてフォルダー内の目的のレンズLCPファイルを探してコピー。
フォルダー内はSONY製レンズが網羅されている。AマウントのDTレンズと間違わないように注意。
MACの場合はこちらを参考
Library/Application Support/Adobe/CameraRaw/LensProfiles/1.0/Sony/レンズプロファイル.lcp
レンズプロファイルのペースト
コピーしたLCPファイルのペースト場所は以下
ローカルディスク(:C)
>ユーザー
>ユーザー名
>AppData
>Roaming
>Adobe
>CameraRaw
>LensProfiles
ここに先ほどのコピーしたレンズプロファイルをペースト。ファイル管理を楽にするならメーカー名を付けた新規フォルダーを作っても良い。
「AppData」フォルダが表示されない場合は表示タブの「隠しファイル」にチェック。
MACの場合はこちらを参考
ユーザ/ユーザ名/Library/Application Support/Adobe/CameraRaw/LensProfiles
作業はこれだけで終了です。後はレンズ補正が正常に適用されているかLightroom6を起動して確認してみましょう。
レンズ補正の適用確認
おぉ キレイに歪曲が補正されケラレがない。しかも自動で適用される。
やった!ちゃんとレンズ補正が適用されていますね。
メーカーやレンズ名も正常です。これで安心して使える~
まとめ
最後に、この方法でホントに正常なレンズ補正が適用されているのか?と言う疑問ですが、
そこで「JPEG撮って出し」「Imaging Edge」「Lightroom6」でそれぞれレンズ補正を適用した同一画像を比べてみたら、なんと全て補正量が違う結果になっていた。
サードパーティ製のLightroomは補正値の完全再現が出来なくても分からなくはないが、ソニー純正ソフトのImaging EdgeまでもがJPEG撮って出しと違うのは一体どう言うことか…。簡単に比較しただけで結局どれが正しいのか判断出来ないが、見た目に違和感さえなければ実用上どれも問題はなさそうですけどね。
何よりこれでパッケージ版Lightroom6の延命となるのは非常に経済的なので是非試して欲しい。
以上、Lightroom6で最新レンズ補正の適用方法でした。
コメントを残す