【広角】SONY α7III×MINOLTA M-ROKKOR 28mm f2.8 実写レビュー

前回のMINOLTA M-ROKKOR 28mm F2.8の外観レビューに続き
SONY α7IIIでの実写レビューです。

【広角】MINOLTA M-ROKKOR 28mm f2.8 外観レビュー

主な被写体は大阪 大正区の工業地帯の景色、
以前の「CONTAX G Sonnar T* 90mm F2.8 」とペアで持ち出して撮影した写真です。

 

【28mm F2.8】ってどうよ?

「28mm F2.8」の単焦点レンズ、と聞いて魅力を感じる人はどれ位いるだろうか?

・・・正直、私は積極的に使いたいとは思いませんw

理由は28mm F2.8の画角と開放値に面白味を感じない。

と、言うとあまりにそっけないので、
本音を言えば「ボケも小さく漠然と撮りがちで難しい」と感じているから。
まぁ結局は撮影者の技術次第と言うことですw

トリミングである程度は画角のカバーができる望遠域と違い、広角域の写らない範囲はRAW現像であろうがどうしようもない。
より広く、もっと広く、と中毒性の高いのが広角レンズ。沼は深い。

一時期【SONY FE 28mm F2 / SEL28F20】を買おうかと悩みましたが、使用頻度を考えたら私には必要ないレンズと判断しました。

故に28mmでバシッと決まった上手い写真を見るとスゴイ!と思いますね。


かつて広角の王道と呼ばれた28mmには多くの銘玉が存在する。
ライカ エルマリートと言えば28mm F2.8が代名詞で
カールツァイスでは【CONTAX G Biogon T* 28mm F2.8】をライカMマウントに改造したものをオールドレンズ写真家の澤村徹さんが愛用している。

70~80年代頃は一眼初心者が初めて手にするであろう広角レンズとしてポピュラーな存在でしたが、次第にズームレンズが28mmスタートになり、今では24mmスタートが当たり前に。それに伴い28mm単焦点の存在価値は減少。メーカーも以前ほど新レンズの開発に力を入れていようだ。

前置きはこの程度にしておいて今回、広角を28mmのみに任せると何か再認識できるものはあるのかを試してみました。

α7III×MINOLTA M-ROKKOR 28mm F2.8

 

Adobe LightroomでRAW現像。歪曲、色収差、周辺減光の補正はしていません。

SONY α7III+MINOLTA-M ROKKOR 28mm f2.8

曇り空の下、2つ並んだガスタンク。
足場が限られた場所からでしたが、ちょうど良い画角だと思います。

SONY α7III+MINOLTA-M ROKKOR 28mm f2.8

赤色が素敵な小洒落たお店のドア。
開放描写は若干甘めでボケを求めなければ一段絞ったF4から使いたい感じかな。

 

SONY α7III+MINOLTA-M ROKKOR 28mm f2.8

コシナフォクトレンダー「VM E クローズフォーカスアダプター」を使用して、レンズ最短撮影距離の0.8mを超えて被写体にグッと接近して撮影。
ボケ具合については可もなく不可もなく。ボケを強調して撮るレンズではないかも知れませんね。

 

SONY α7III+MINOLTA-M ROKKOR 28mm f2.8

広いような狭いような感じ。錆びたクレーンはカッコイイ。
絞りはF11だったと思いますが周辺減光がわずかにあるのかな?

SONY α7III+MINOLTA-M ROKKOR 28mm f2.8

フルサイズミラーレスでレンジファインダー用の広角レンズ使用時に気になる
「マゼンタ被り」「周辺像の流れ」ですが、α7IIIとこのレンズの組み合わせではマゼンタ被りの心配はないと思って良いです。
ただ絞っても完全に解像しない周辺像の流れは、ほんの少しある・・・か?
しかし余裕で実用レベルですし、これがレンズの素の性能かも知れません。

SONY α7III+MINOLTA-M ROKKOR 28mm f2.8

やっぱり周辺減光は絞っても発生しているかも。
まぁ周辺減光を悪と思うなら、そもそもオールドレンズは使えません。

 

SONY α7III+MINOLTA-M ROKKOR 28mm f2.8

解像度チェック。赤枠の2ヶ所を拡大してみます。絞りはF11だったかな?

中央部の解像度は抜群。線は細めのシャープな描写です。

周辺部は少し色収差がありますが、Lightroomの色収差除去で容易に補正できます。

 

SONY α7III+MINOLTA-M ROKKOR 28mm f2.8

HDR調で現像。補正が必要な程の歪曲はなさそうです。

 

SONY α7III+MINOLTA-M ROKKOR 28mm f2.8

 

SONY α7III+MINOLTA-M ROKKOR 28mm f2.8

被写体に大きく寄りながら背景も写し込めるのは広角レンズならでは。

 

SONY α7III+MINOLTA-M ROKKOR 28mm f2.8

ここでは、もう少し広い画角が欲しいと撮影時の印象でしたが、
後で見てみると別に28mmでも十分、むしろ28mmで良かったかなと思います。

 

SONY α7III+MINOLTA-M ROKKOR 28mm f2.8

ここは28mmでちょうど良さそう。24mmや35mmではどう印象が変わるのかな。

 

SONY α7III+MINOLTA-M ROKKOR 28mm f2.8

 

SONY α7III+MINOLTA-M ROKKOR 28mm f2.8

トタンのサビがイイ感じ。日が暮れ始めた時間帯で重厚感が増したように見えます。

SONY α7III+MINOLTA-M ROKKOR 28mm f2.8

 

まとめ

今までの認識は28mmと言えばズームレンズでカバーする画角。
わざわざ28mm単焦点を使う状況もほぼなかったので、食わず嫌いがあったのかも知れません。
今回使用してみて、凡庸であるが故に汎用性のある画角であると分かりました。
工業地帯の撮影では使っていて楽しさがありましたが、撮影シーンによってはつまらないレンズになるかも知れません。

極端に広い景色を撮るつもりがなければ広角は28mmに任せるのもアリで、
特に街中、市街地のスナップには使いやすいと思います。
「Ricoh GR」がスナップシューターとして28mmの画角にこだわるのも不変の設計思想があるのでしょうね。

またF2.8より明るい大口径の28mm単焦点なら大きなボケを活かして撮影表現が広がりそう。

以上、α7III×MINOLTA M-ROKKOR 28mm f2.8の実写レビューでした。


 

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