ネガフィルム編集ツール【Lomo DigitaLIZA LAB】を使ってみた

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無料で使えるロモグラフィーのネガポジ変換編集ツール

今回は、Lomographyがブラウザ上で無料提供しているネガフィルム編集ツール【Lomo DigitaLIZA LAB】の使用感をレビューします。

数年前から提供されていたWebアプリですが、個人的にネガ編集の方法がすでに確立していたためスルーしていました。実際に使ってみると、無料とは思えない編集機能を備えています。

あわせて、重宝している有償プラグイン「Negative Lab Pro」との編集結果の比較も行いました。

=Lomo DigitaLIZA LAB=

=Negative Lab Pro=

編集画面はきわめてシンプルです。英文の説明にある「step-by-guide」はYouTubeの公式解説動画へのリンクなので、目を通しておくとおおよその内容が分かると思います。

また、「当社のサーバーには何も保存されず、すべてがお客様のデバイスでローカルに実行されることを保証しています」との記述もあります。

画像編集を行う際は、画面下に並ぶツールボタンのアイコンをクリックして操作します。

基本的には、左から右へ順に編集を進めていく流れになります。

Lomo DigitaLIZA LAB
  • ①:画像読み込み
  • ②:ネガポジ反転
  • ③:シャドウ調整
  • ④:ハイライト調整
  • ⑤:カラー/モノクロ切替
  • ⑥:色相調整
  • ⑦:傾き調整
  • ⑧:リセット
  • ⑨:ダウンロード

このWebアプリの過去の記事など見ると、現在はツールボタンの種類が増えており、多少のアップデートが実施されているようです。

Lomo DigitaLIZA LAB

それではスキャン/デジタイズしたネガフィルム画像を読み込みます。

今回は3000×2000pxのJpegファイルを読み込んでいます。私の環境ではWebPの読み込みも可能で、RAWやDNGファイルは不可でした。

続いて左から2番目ボタンのネガポジ反転を行います。

Lomo DigitaLIZA LAB

ネガの濃度が良好であれば、ネガポジ反転しただけでも仕上がりのイメージが掴みやすい画像が出てきます。

Lomo DigitaLIZA LAB

次にシャドウ/ハイライトの階調調整です。

PCブラウザだとボタン選択後にカーソルが出るので、

基本的には「シャドウ(最も暗い箇所)」「ハイライト(最も明るい箇所)」をクリックすることで、それぞれの階調を調節します(スマホ等はタップ)

さらに画面上に表示されるスライダーで細かく調整できます。

階調に乏しいネガはシャドウ/ハイライトの最適ポイントを探すのが難しく、色調にも変化が現れるので、次の作業をスムーズにするために最も時間をかけるべき作業だと思います。

Lomo DigitaLIZA LAB

階調が整ったら、次は色相調整に移ります。

二つのカラースライダーから好みの色調に調整します。

傾き調整ツールもありますが、基本的にトリミングと傾きは画像読み込み前から済ましておいた方が楽です。

編集が完了したら右端ボタンのダウンロードから画像保存します。

次のネガ画像を読み込む前はリセットボタンを押して調整レベルを戻すことも忘れずに。

Negative Lab Pro

ちなみにこちらはLightroom内で行うNegative Lab Proの編集パレットです。

流石に99ドルの有償プラグインなだけあって、編集機能は充実しています。

現在はメジャーアップデートしたVer.3.0~になり、より高精度な色再現が可能になっています。Ver.2.0~の時に購入した私の場合は追加費用が掛かるので最終のVer.2.4.2のままです。これでも十分過ぎる性能だと実感していますね。

ネガ編集結果比較

ここからは同じネガを2つのアプリで書き出した画像を比較。

左:DigitaLIZA LAB
右:Negative Lab Pro

画像はクリック後にキーボード左右キーや画像内の矢印アイコンで切替え可です。

DigitaLIZA LABは赤系統の色調再現がやや苦手なように見えます。破綻しているわけではありませんが、Negative Lab Proと比べるとやや派手な印象です。

上の写真は何度試してもDigitaLIZA LABではうまく仕上げるのが難しい結果でした。

テーブルの色かぶりを補正すると、木箱が完全に色飽和してしまい、調整範囲内ではこれが最も無難な仕上がりとなりました。

この点ではNegative Lab Proの色調再現が素晴らしく、圧倒的な差があります。

上下の写真はどちらのアプリでも上出来に仕上がりました。晴天下の適正露出で撮影したネガは編集がとても上手くいきます。

まとめ

「Lomo DigitaLIZA Lab」のメリットは

  • 無料で使える
  • ブラウザアプリなのでインストール不要
  • PC、スマホタブレットからアクセス可能
  • シンプルなUIで基本的な編集機能が揃っている

ライトユーザーであれば必要十分の性能機能で、無料アプリにこれ以上を望むのは贅沢と言えるほどです。

一方「Negative Lab Pro」はRAWベースで高機能かつ高精度な編集が行える有償プラグインで、自家スキャン/デジタイズにこだわるフィルム愛好家からすでに高い評価を得ています。

スキャンした多数のネガ画像を一括処理できるため作業もはかどります。

デスクトップ版Lightroom専用のプラグインなので導入コストはかかりますが、検討を考えたなら早めに導入したほうが後々楽になるはずです。

以上【Lomo DigitaLIZA LAB】の使用感レビューでした。


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