MINOLTA ROKKOR-TC 135mm F4の実写レビュー
激安トリプレットは国産バブルボケレンズとなるか
【望遠】MINOLTA ROKKOR-TC 135mm F4 外観レビュー
に続き実写レビュー
激安トリプレット望遠のバブルボケ/シャボン玉ボケ検証です。
バブルボケレンズの代名詞【Meyer Optik Trioplan 100mm F2.8】と比べ一段暗いF4だが、同じ3枚玉 トリプレット構成。どこまで迫れるでしょうか。
以下バブルボケの検証写真は全て絞り開放で撮影
Adobe LightroomでRAW現像。
このレンズ、晴天の撮影では上の写真のようなバブルボケの片鱗が現れるケースは良くあります。
が、この程度じゃまだまだ、ボケがザワザワした写真なだけ。
これはどうでしょう?
画面中に玉ボケが出ていますが輪郭は弱く、別に他のレンズでも出せるんじゃねぇの?ってな感じです。
!!コレかっ!?
決して大きくはありませんが、輪郭の強い玉ボケがワラワラと出ています。
なかなか雰囲気のある面白いボケ味ではないでしょうか。
ファインダーを見ていても「おっ!」となる瞬間が確かにあり期待感が高まる。
ちなみに街灯の上にいたハトと撮ろうとしたのですが隠れてしまいました。
ほぼ最短撮影距離の1.5m位から撮影。
当然ボケは大きくなりますが、ボケの輪郭も協調される訳ではないようですね。
十分キレイだけど求めるものはこれではなく、まだ物足りないなぁ~
バブルボケが上手く出る距離感、スイートスポットを掴むのが難しい。
このいかにもオールドレンズな背景ボケは好みでクセになりそうです。
画面上部がシャドウで隠れていたのでボツ写真かと思っていましたが、
暗部を持ち上げると意外となかなかイイ感じのバブルボケが出てきました。
今のところ最もお気に入りのバブルボケ写真。
ボケのエッジはもう少し欲しいところですが、隅の方まで崩れの少ないバブルボケが出ているのではと思います。
バブルボケ作例は以上ですが、私の撮影技術では何度も持ち出してもこの程度しか撮れませんでした。
とりあえず玉ボケ出せばいいんだろ?と思ってましたが、どうも難しい…
光量の少ない曇りの日は全てボツでした。
以下、バブルボケはありませんが同じくROKKOR-TC 135mm F4の作例
猫の写真はAPS-C機の α6000です。約200mm相当になり猫撮りにも結構使いやすいです。
※PCサイトではクリック拡大の他、矢印キー左右やマウスホイールでギャラリー画像の切替え可能です。
まとめ
実力不足を棚に上げて言うのもアレですが、バブルボケだけを期待して使うと苦労するかも。
確かにバブルボケの傾向はありますが、あと一押し足りない感じ。ちょいクセボケのあるレンズと思った方が良いかもしれません。
バブルボケやグルグルボケは結局のところ、性能不足からくる光学収差ですから、このレンズは開放値をF4に抑えて無理の少ない設計のため収差も割と良く補正されているようです。
それが今、オールドレンズを使う意義としては惜しい方向になっています。
バブルボケレンズの頂点【Meyer Optik Trioplan 100mm F2.8】が稀有な存在なのも頷けます。
まあ廉価レンズでも手を抜かないミノルタの光学技術の高さは感じ取れましたね。
レンズ沼の必読書「オールドレンズ・ライフ」で“バブルボケは一種の特殊撮影”と言っていた通り、いくつもの条件を揃えないとバブルボケは現れないようです。
屋外撮影の場合は
・晴天
・逆光~半逆光
・強い点光源
・開放絞り
・背景との距離
などがポイントですが、とにかく使って使ってコツを掴む感じ。
中でも“強い点光源”はかなり重要で自然光相手では結構苦労します。
夜のイルミネーションなどの安定した点光源なら比較的簡単に出せるかもしれません。
またこのレンズの場合フルサイズセンサーよりもAPS-Cかマイクロフォーサーズ機で使う方がバブルボケが出しやすいと思います。
買って後悔する値段でもないし、オールドレンズ好きなら一度試してみても良いレンズではないでしょうか。
以上【MINOLTA ROKKOR-TC 135mm F4】の実写レビューでした。
隠れバブルボケレンズ探しは続行中です。
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