フィルム現像店と自家デジタイズでデータ化したネガフィルムの比較
現像店クオリティと自家デジタイズ画像を比較
【フィルムデジタイズアダプター Nikon ES-2】でネガフィルムの《データ化/デジタイズ》を自前で始めてから半年が経ち、試行錯誤だった作業要領もほぼ確立。安定して出力出来るようになった。
そこで今回は、
同じネガフィルムから3つの方法でデータ化した画像を比較してみようと思います。
1:現像店の業務用スキャナー
2:Adobe Ligtroom+Negative Lab Pro⇐現行方法
3:Lightroom+Photoshop Elements⇐現行方法
1は最も手軽で多く利用されている方法。ネガ現像と同時に業務用スキャナーで取り込んだ画像をCD-Rに書き込んでもらう。今だとクラウド経由でDLするのが最新ですね。
今回はよく利用する格安現像店へ依頼、約629万画素。業務用スキャナーの詳細は不明だがEXIFに残された情報によればNORITSUのフィルムスキャナーのようです。
2はNikon ES-2を使いネガをマクロレンズで撮影、
Adobe LigtroomでRAW展開⇒ネガ現像専用プラグイン「Negative Lab Pro」で調整⇒出力。プラグインは有料で12枚まで出力可能の試用版を使った。
3は現行の方法でNikon ES-2⇒LigtroomでRAW展開⇒Photoshop Elementsでネガポジ反転、色調補正⇒Ligtroomで最終調整、出力。
デジタイズ工程について興味があれば以下もどうぞ。
【Nikon ES-2】自己流フィルムデジタイズの現像プロセス
比較作例
使用フィルムは「Kodak SUPER GOLD 400」
既に廃版で期限切れの数年経過品だが特に劣化は感じられない保存状態の良いものです。
比較画像は以下の順番で。
上:業務用スキャナー
中:Lightroom+Negative Lab Pro
下:Lightroom+Photoshop Elements
業務用スキャナーが最もコントラストが低く、いかにもフィルムで撮りました感がある描写。
空のハイライトに大きく差が出た。
業務用スキャナは全体を通してアンバー寄りの仕上げになっているようだ。
順光で好条件の写真。
Lr+PsElementsは空の青さを出すことを意識し過ぎて少しワザとらしく見えるかも。
ちなみにそれぞれのファイル容量(業務スキャナに合わせた長辺3090px)は
/974KB
/5.84MB
/7.10MB
業務スキャナが1MB以下なのはファイル圧縮をかけている可能性が高い。残り2枚はRAWからJPEG出力しているのでかなり余裕がある。まぁネット用途ではここまで大きいファイルサイズはかえって不便だろうけど。
以下で一部を拡大してみます。
業務スキャナーはシャープネスが強めな上、圧縮の影響か画質が荒れて粒子も粗く見える。
人工照明下の写真。色の忠実性で言えばNegative Labが一番正確。
これもそれぞれ微妙に違うなぁ。一番レトロな雰囲気が出ているのは業務スキャナーですかね。
このフィルムはFUJI業務用100です。正直言って3枚ともイマイチピンとこないな~。それぞれ何か惜しい部分がある。なかなかコントラストの加減が難しい写真だった。
業務用スキャナー/Lr+PsElements
最後の作例。これを見るともう何が正解なのか分からなくなって来る。フィルム本来の色とは一体何ぞや…?撮影時の記憶は右側に近いかな。
また草木の色が全然違いますね。この独特のグリーンの色合いはNORITSUスキャナーの色と思ってもいいんでしょうか。
Negative Labは試用版の出力上限数に達したので比較不可です。
まとめ
結論としては今回の比較では優劣をハッキリ決めることは難しいと思う。評価はほぼ主観でその日の気分でも好みは変わるだろうし。趣味でやる分には言わば自己満足の世界ですからね。
まぁ自分でRAW画像から調整する方が結果に納得出来ることは多いでしょう。現像後の手間が掛かる分、自分で撮ったフィルム写真だとより実感出来る。
収穫としてはNegative Lab Proの全体的な安定性に個人的な評価が高まった。カラーネガ編集時の厄介な色被りの補正精度はかなり高い。
価格は$99で正式版の購入には至っていないが、フィルム撮影を続けるなら価値は十分にあると思う。とにかくLightroomの編集画面内で完結するのがラクなんですよ。もう買っちゃおうか。
※追記:その後Negative Lab Proを導入しました。使うほどに優秀さが分かる秀逸なプラグインです。
以上、ネガフィルム写真の比較作例でした。
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