ホームメーカー別Leica【Leica】ELMARIT-R 35mm F2.8 Type II 外観レビュー

【Leica】ELMARIT-R 35mm F2.8 Type II 外観レビュー

ライカRマウントの準広角単焦点【LEITZ WETZLAR ELMARIT-R 35mm F2.8 Type II】の外観レビュー

エルマリートR35mmはコンパクト&ヘビーなレンズ

Leica Elmarit-R 35mm F2.8

ライカRシステムに常時ラインアップされていた【ELMARIT-R 35mm F2.8】はコストパフォーマンスに優れた準広角レンズ。

35mmの上位レンズにはF2のSUMMICRON-Rがあり、後に大口径F1.4のSUMMILUX-Rも登場。

ライカR自体があまり大きく語られないが、その中においても存在感は薄く市場相場も特に波がありません。コンディションにもよりますが、平均的に同スペックの「Samyang 35mm F2.8 FE」と同じ3万円台※でしょうか。

※追記:ライカRレンズも2020年以降はジワジワと高騰しているようですね。私はズミクロンR50mmを早々に手放したのをちょっと後悔。

いくら総じて安値のライカRとは言え、エルマリートがサムヤンと同等の相場ってのも悲しいもんですねぇ。

しかしサムヤンのこのレンズはとにかく軽くてコンパクト。巷の評判も上々で何よりEマウント設計なので試してみようかと考えてたら、こっちのエルマリート35mmに巡り合うことが出来た。

入手した個体のシリアルナンバーを照合すると1973年製造の前期ロットのようだ。年代の割にはキレイに保たれており何も問題はなく使える。

マウントライカR
レンズ構成6群7枚
絞り枚数6枚
最短撮影距離0.3m
フィルター径48mm
全長×最大径45.5×62.8mm※
重量300g※

※明確なデータがなかったので当ブログの実測値です。

製造時期に合わせてTypeI~IIIまで存在し鏡胴デザインからフィルター径までその都度変更されている。IIIにのみ内蔵フードあり。

レンズ構成はTypeIから変更がありTypeII、IIIはほぼ同一の構成を採用しているようだ。

Leica Elmarit-R 35mm F2.8

α7IIIに装着するとこんな感じのサイズ感。

一般的な50mm単を付けた時よりコンパクトでスマートな印象ですが、実際に手に持つと想像以上にズッシリとくる。このレンズは見た目に反して「300g」とやたら重いのです。

一体どのような設計でこんな金属の塊のような鏡胴になるのか。

このスペックの国産レンズは当時どのメーカーもだいたい200g前後と軽量に作られており機動性の高さも売りにしていた。

これが妥協なきライカ技巧の賜物なのだろうか。もし重さが高級感となるような意図で日本製一眼レフとの差別化を図ろうとしていたならちょっと感心はできないかな。

まぁライカだから許される感は確かにあると思いますが。

Leica Elmarit-R 35mm F2.8

細めのピントリングは指先だけで操作する感じ。しかし回転はとてもスムーズなので不都合はない。

最短撮影距離の指標は「0.3m」ですがピントリングはそれを少し通り過ぎた所まで回る。

この状態で0.3mの距離だと思っていたが、改めて確認したところ「0.28m」まで接近出来ました。

0.3mで合焦する距離は0.3mの指標がピッタリ中央に来るのでアダプター等の不具合でもないようです。これは新たな発見だ。

絞りリングには中間クリックあります。

レンズ先端にあるピンは専用キャップとレンズフードの取り付けピンです。ライカはフード単品でもかなり高価なので深入りは禁物。

Leica Elmarit-R 35mm F2.8

レトロフォーカス型で絞り羽根が見えづらいですが
絞り枚数は「6枚」で角の緩い6角形です。

コーティングはオールドライカらしいパープル/マゼンタ系

フィルター径はライカ独自規格の「48mm」です。
TypeIが「43.5mm」 TypeIIIが「55mm」で、ライカって純正フィルターが【シリーズ〇〇】って表記だから分かりづらいんですよね。

Leica Elmarit-R 35mm F2.8

背面には製造国を示す「LENS MADE IN GERMANY」の彫刻。

Leica Elmarit-R 35mm F2.8

マウント側に備わるカムのタイプは2カム。後期ロットは3カムもあるようです。

ミラーレスで使うならカムタイプはどれでもOK。

Leica Elmarit-R 35mm F2.8

これはAFレンズとして作動する「TECHART LM-EA7」+「K&F CONCEPT L/R – L/M」の組み合わせ。

重いレンズだけどLM-EA7の重量制限内に収まるし、周辺のフォーカスエリアでもピントが合いやすい。なかなか相性が良い組み合わせです。

まとめ

ライカの35mmと言えばズミクロン、ズミルックスが人気でR型にのみ存在するエルマリート35mmはライカファンもスルー気味の地味な広角レンズですが、コレが使ってみると分かる明確な個性があります。

とにかく「硬調で線が太め」の力強い画になり、少なくともオールドレンズらしい柔らかさはほとんど感じない。

テストチャート的な撮り方だと色々と粗が見えてくるかと思いますが、スナップなどで使えば、ひと味違う雰囲気は出せるんじゃないかなと思いますね。

以上【ELMARIT 35mm F2.8 TypeII】の外観レビューでした。

【Leica】ELMARIT-R 35mm F2.8 Type II 実写レビュー


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