【MINOLTA SUPER ROKKOR 5cm F1.8】の実写レビュー
安定の描写性能と操作性に優れたLマウント標準ロッコール
ボディ:LEICA M10-R
Adobe LightroomでRAW現像
レンズ外観レビューは以下
【ミノルタ】SUPER ROKKOR 5cm F1.8 (L39) 外観レビュー
今回はボディのレンズ検出を「SUMMICRON-M 50mm F2」に設定したので周辺光量落ちは多少補正されているかと思います。歪曲は無補正のままです。
画像内のEXIFがF2のものは開放F1.8で撮影した写真と捉えてもらって間違いありません。
「SUPER ROKKOR 5cm F1.8」の描写傾向としては100%主観なんですけど、60年代初頭ごろの国産標準レンズを平均したような写りですね。
オールドレンズユーザーであれば使いやすく素直に受け入れられると思います。
自身の経験の中では一眼レフ用の「Canon FL 50mm F1.8」や「Super-Takumar 55mm F1.8」辺りと近い気がしますね。
開放F1.8でも中心部のピントはハッキリと確認できます。開放値に無理をしている印象は全くありません。
ただハイライトが強いシーンだとフレアが増大しピント周りが滲むこともあります。それを味として演出するのも良いし、気になるなら一段でも絞れば改善します。
ボケ味の傾向としては硬いボケの部類になるかと思います。
この時代のガウスタイプ標準レンズは過剰補正型と呼ばれるものばかりで背景に2線ボケが出やすくなります。
レンズによっては玉ボケのエッジが強かったりグルグルボケも出たりします。
簡単な遠景作例。
ボディ側の概算F値はF5.6を表示していますが実際は少なくともF8には絞っていたと記憶しています。
絞り込んだ状態だと周辺までしっかり解像します。半世紀以上前の標準レンズでこれだけの性能があれば十分過ぎますね。
ただこれはセンサー前のカバーガラス厚が極薄のライカMで撮ったものなので、他メーカーのミラーレスだと周辺画質に違いが出る可能性もあります。
オールドレンズユーザーには常識とも言えるレンジファインダー用広角レンズで顕著な現象なんですけど、バックフォーカスが長めの標準レンズでも影響はゼロではないようです。
この1枚は背景の2線ボケがよく分かりますね。
正確な歪曲の確認はしていませんが多少のタル型歪曲があるように見えます。
まあほとんどの場合で悪目立ちすることもなくオールド標準レンズとしてごく平均的なものだと思います。
やはり2線ボケが目に付きますがグルグルボケはなさそうですね。
まとめ
決して現代の標準レンズと比べるような高性能ではありませんが、
オールドレンズと言う認識を持って使えば絞り開放から実用性能を持っていると言えますね。
描写に60年代初頭の国産レンズ感はありますがロッコールらしさがあるかは正直分からない笑
このレンズには描写性能よりもピントリングなど操作性への満足度が高く、レンジファインダーのピント合わせも快適で歩留りが非常に良かったです。
ミノルタのレンジファンダー用標準レンズは「M-ROKKOR 40mm F2」が断然人気でこちらのレンズは隠れた銘玉と言えるかもしれません。
以上【SUPER ROKKOR 5cm F1.8】の実写レビューでした。
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