【ライカ】Leica SUMMICRON-R 50mm F2 TypeII 実写レビュー

「Leica SUMMICRON-R 50mm F2 Type II」の実写レビュー

SUMMICRON-R 50mm F2 作例

ボディ:SONY α7III
Adobe LightroomでRAW現像 レンズ補正はなし。って言うかLightroom内にライカRのレンズプロファイルってあったのね。

レンズ外観レビューは以下リンク
【ライカ】Leica SUMMICRON-R 50mm F2 Type II 外観レビュー

Leica SUMMICRON-R 50mm F2

今回は撮影が夕暮れ~夜景がほとんどで開放付近の写真が多いです。F値は覚えている限りで記載。

Leica SUMMICRON-R 50mm F2

F2

先代のType Iとの違いは一目で分かる外観に加え、レンズ構成も「5群6枚⇒4群6枚」に変更。安定した描写になったと評されるType IIだが、正直言って開放は思っていたよりも柔らかいなと感じる。オールドレンズとしては十分実用レベルですが。

誤解なく言うと、あの“ズミクロン”ですからね。その期待感から高コントラストで解像感のある開放描写だと勝手に思い込んでいた。よくよく他所のレビューを見ても「開放はやや柔らかい」と言う評価で通っているようだ。

Leica SUMMICRON-R 50mm F2

F2

背景のボケはやや硬めで距離によって玉ボケの輪郭が強めに写る。

あるカメラ誌ではライカRレンズのいくつかは、F8辺りに性能ピークを置いた設計でボケ味については特に考慮されていなかったのでは。との評価を見かけた。

これは当時、欧米で主流だったパンフォーカス撮影に合わせた為であると言う。

Leica SUMMICRON-R 50mm F2

F2

まぁライカRに関わらずオールドレンズの性能ピークは絞ってナンボな所もありますし、
交換レンズの円形絞りが当たり前になり、絞っても玉ボケが丸いまま、なんてつい最近と言って良いくらいですからね。

写真史全体では“ボケ/bokeh”と言う写真表現がまだまだ新しいものだと思います。

Leica SUMMICRON-R 50mm F2

F2.8

ズミクロンR 50mmの評判で特に目にする言葉が「階調性」である。
シャドウに粘りがあり、黒つぶれしにくい豊かな階調性が流石のライカ。と言うことらしいが、デジタル使用におけるダイナミックレンジ関係はボディ性能に強く依存するので、どう判断して良いのか。とりあえず「良いか、悪いか」でなら「良い」と言えそう。

Leica SUMMICRON-R 50mm F2

F4

ピント部拡大

Leica SUMMICRON-R 50mm F2

F5.6
2、3段絞った時のカッチリした描写は流石。

Leica SUMMICRON-R 50mm F2
Leica SUMMICRON-R 50mm F2

F8 ここから別日の写真。

Leica SUMMICRON-R 50mm F2

F2

ピント部拡大
解像度こそ低いものの、シットリした質感がなかなか好みの写り。

Leica SUMMICRON-R 50mm F2

F2

派手さはなく、地味で落ち着いた色合いと言われるズミクロンR 50mmでも夜景だとそれなりに色濃く写る。

Leica SUMMICRON-R 50mm F2

F2

Leica SUMMICRON-R 50mm F2

F2
確かにシャドウ部の質感は優れているように思えます。

まとめ

銘玉ズミクロンを使えることの喜びは確かにある。しかし、お気に入りの「CONTAX Planar 50mm F1.4」を差し置く存在になるか?と聞かれれば申し訳ないけどNOとなってしまいます。

ただこれは個人的な好みなので、一度試してみたいと思う人を止める気は更々ない。良いレンズなのは間違いないし、ライカとしては手頃なのも魅力。

まぁ本気でズミクロンを標準レンズとして選ぶならM型の方を買ってしまえば他に目移りすることもなく幸せかも知れませんね笑

以上「Leica SUMMICRON-R 50mm F2 Type II」の実写レビューでした。

追記:このTypeII売却後に最終版のROMタイプを入手しました。
“ROM”になって帰ってきたSUMMICRON-R 50mm F2



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コメント

“【ライカ】Leica SUMMICRON-R 50mm F2 TypeII 実写レビュー” への10件のフィードバック

  1. SISSY

    Rレンズはフィルム(特にコダクローム)をターゲットに開発されてますんで、デジでの評価は・・まぁ参考意見みたいなものでしょう。

    1. SISSYさん
      フィルム時代の評価がそのままデジタルにも当てはまるとは限りませんよね。
      まぁRレンズはデジタルでも性能発揮できるものが多いかと思いますが、本当のライカファンなら、やはりフィルムで撮ってみるべきでしょうね。
      私はRボディもないしズミクロンも手放してしまったので何ともですが…
      コメントありがとうございました~

  2. 通りすがりのライカ使い

    ズミクロンと言ってもRタイプは一眼レフ向けの解像度はまぁまぁのものですから。

    伝説的な評価のズミクロンを体験したいならOH済みの状態の良い沈胴ズミクロンを使うといいですよ。
    とあるサイトでアポズミクロンとの比較がされてましたが、収差とコントラストはさておきシャープさでほぼ同等かそれ以上と結果が出てましたからね。

    それが本来のズミクロンです。Rタイプのズミクロンは一眼レフに合わせてぶっちゃけスペックダウンしています。

    それでも最新の一眼レフ単焦点レンズと同等のシャープネスはあるんですけどね。

    機会があれば状態の良いOH済み沈胴ズミクロンを試してみてください。個人的にはオススメします。

    1. 通りすがりのライカ使いさん
      以前、中古店で鏡胴ガタ少しありの沈胴ズミクロンが安く出ていましたが、ああ言うのを買うと
      「ズミクロンの写りってこんなもの?」とガッカリしてしまうんでしょうね。オークション等でも値段だけで食い付くとリスク高いでしょうし。

      私が使ったRタイプも整備すれば多少は写りが良くなった可能性があったのかも。
      やはりズミクロンの神髄を体験するならMタイプで相応の対価が必要ですね笑
      コメントありがとうございました~

  3. とらきち

    レビュー、楽しませて頂いてます。
    私はSummicron M 50mm 初代固定鏡胴の後期とSummicron-R 50mm type-I をデジタルMボディで使ってます。シャープさではMが上なのですが、ボケも含めた写りの個性は異なり、それぞれ楽しめます。個人の感覚的な意見としては、(たまたまの個体差も有りますが) Rの方が写りが柔らかく、立体感が深く出るように感じてます。

    1. とらきちさん
      ブログをご覧頂きありがとうございます。
      MとRのズミクロン50を撮り比べできるのは羨ましいですね。

      最近アサヒカメラのライカ特集を見ましたが、
      Rレンズは全体的に手厳しい評価を下している中でこのズミクロンR50は傑作中の傑作とまで褒めていました。
      流石にM型と比べると像面湾曲や歪曲の差で平坦性は劣るようですが、この辺が結果的にボケの質にも違いを及ぼしているのかな?と思いますね。

      1. とらきち

        Mレンズ(Summicron 50mm初代固定鏡胴後期)では確かに平坦性は凄いと思います。しかし実際にチャートのみ写すのではなく、奥行きに変化のある景色(近、中、遠)では、奥行き方向に豊富なトーン、諧調が出せるかが大事だな面白いなと思っています。
        他にElmarit-R 35mm f2.8 type-II、完璧じゃありませんが、軽快で立体感も期待出来る好きなレンズですね。

        1. とらきちさん
          仰る通り、レンズの見定めは自分で色々な被写体を撮って初めて分かるものですね。
          特にオールドレンズは描写以外にもデザインやピントリングの感触なども大いに楽しめるので奥深いです。

  4. 通りすがり

    通りすがりです。
    師匠から借りっぱなしになっているR 50mm f2
    今はsony機a1で時偶プライベートで持ち出しています。
    開放付近のボケは煩くなるところもありますが、
    解像が気になって
    fe24-70 f2.8 GMの50mm域と撮り比べしてみたら(被写体まで約2.5m)、
    f2.8は同等で、
    f4あたりからは、
    ミドルレンジ、そして特にコーナーのシャープさは
    明らかにこちらの方が上ですね。
    かなり昔のレンズですが、
    相手がズームとはいえ
    結果にはびっくりしています。
    sigma 40mm f1.4 artよりは
    若干中央のシャープさに負けますが(よく見るとぐらいのレベル)
    コーナーは同等くらいはあると思います。
    さすがライカですね。
    以前エルマリット35mm f2.8で、同じレンズと比べたときも、コーナーのシャープさは明らかにエルマリットの方が上でした
    また色味は24-70GMと比べれば少しマゼンタ傾向があるのに
    比べて(同時に試したom zuiko 50mm f1.2も同じ)、こちらがよりニュートラルな発色に感じました。(明らかに違う)

    1. 通りすがりさん
      ブログをご覧頂きありがとうございます。
      ミラーレス用の高性能レンズと遜色ない実力を持っているのならもしかして当り玉なのでは?

      私はこのTypeIIを手放した後に最終版のROMを入手しましたが
      開放描写が気持ち向上しているような印象でした。

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